【 シロアリ対策薬剤の長所と短所 】
こんにちは、皆さん。
木造住宅の耐久性を脅かす天敵といえば『シロアリ』。
築年数が長くなるほど、そのリスクは増します。
その被害を防ぐために使われる薬剤が、合成殺虫剤やホウ酸です。
と言っても、その違いは良くわかりませんよね。
そこで今日は、それぞれの長所と短所についてお話しします。
合成殺虫剤の長所は、殺虫効果が高いことです。
短所は、その効果が3~5年しか続かず、定期的なケアが欠かせないことです。
揮発性で、人体の健康を脅かすこともわかっています。
そのため、高気密高断熱の住宅には不向きです。
一方、ホウ酸の長所は年数を経ても効果が衰えないことです。
自然界に存在する物質で、半永久的に効果が持続します。
といっても、合成殺虫剤のように人体やペットに害があるわけではありません。
というのも、腎臓がある生物はホウ酸を体外に排出できるからです。
逆に、腎臓が無い生物(ゴキブリやシロアリなど)がホウ酸を摂取すると、排出できないまま体内に蓄積されます。
そのため、代謝が止まり死に至るわけです。
ただ、ホウ酸には水に溶けるという短所があります。
そのため、湿気や雨漏りがあると能力を発揮できません。
床下だけでなく、押し入れや玄関の湿気も大敵です。
国土交通省の調査によると、シロアリ被害の多くは、防除処理の保証期限が切れてから数年の内に再発しています。
そのため、専門家による定期の床下点検を充実させ、再処理を含めたメンテナンスを、適切な時期に実施することを提言しています。
しかし、最近の家づくりの方法では、人が床下に潜って作業するのは難しいですよね。
床下だけでなく、壁の間も被害を確認しにくいのが現状です。
そんな事情もあり、長期間効果を発揮するホウ酸の普及率は高まっています。
皆さん、新居で暮らし始めると、持ち家ならではの訪問営業に遭遇します。
その中には、シロアリ業者による『無料』床下点検もあります。
皆さんも聞いたことがあると思いますが、床下や天井など、一般の人が見えない部分の無料点検からの高額契約による被害相談は、とても多いんです。
今日お話ししたことは、覚えておいて損はありません。
シロアリ予防にも悪徳業者対策にも、きっと役立つと思いますよ。
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