「 雨水の流れ 」
民法には、新築の際の禁止事項がいくつも記されています。
…
その一つが『雨水を隣地に注ぐ工作物の設置の禁止』です。
『土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根
その他の工作物を設けてはならない。(民法218条)』
とあります。
隣家から流れ込む雨水が原因でご近所トラブルになる事例は
少なくありません。
ということで、今日は敷地内の雨水管理についてお話しします。
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┃ 「 雨水の流れ 」
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■工作物は住宅だけではありません
雨が上から下に流れるのは当たり前のことです。
そのため、民法214条にも
『土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない』
とあります。
しかし、隣地の『工作物』が自宅に雨水を流すのは
『自然』なことではありません。
『土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根
その他の工作物を設けてはならない』の中の『工作物』には
住宅だけでなく、カーポートや物置なども含まれます。
もしみなさんが境界線近くにカーポートや物置を設置するなら、
隣地に雨水を流さないよう、位置や屋根の角度など配慮しましょう。
■排水計画
敷地の雨水を効率良く排出するための方法の一つとして
雨水桝を設けているお宅は多いものです。
ちなみに、雨水桝には
一旦集めた雨水を地面に浸透させて処理する『浸透式』と、
管でつないで下水管に排出する『非浸透式』があります。
新築後、DIYで駐車スペースを作った施主の事例を紹介します。
庭より数センチ高いコンクリートで仕上げたことや
ガーデニングのために庭の一部の高低を変えたことが原因で
雨水枡に計画通りに雨水が集まらず、
雨が降るたびに庭が池のようになりました。
排水計画の重要性を知っていれば、
きっと避けられたトラブルでしょう。
みなさんの自宅を守るためにも、
近隣トラブルの原因を作らないためにも、排水計画は大切ですね。
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【編集後記】
■隣家の木
雨水と同じように近隣トラブルの原因になりがちなのが
隣家の木。
話し合って解決するのが理想だと言われていますが、
関係の悪化を恐れて
苦情を伝えることすらできないこともあります。
この時期、隣家の落ち葉に悩まされている方は
どれくらいいるのでしょう。
隣家に迷惑を掛けないよう、
みなさん、お互いに気を付けたいですね。
それでは次回をお楽しみに!! (^0^)//~~
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