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『心理的瑕疵物件への印象は、人それぞれです。』

2021.09.01

こんにちは、皆さん。

もし皆さんの要望をすべて満たす土地を、お買い得価格で入手できるとしたら…。

あなたは即決しますか?

それとも、

「そんなおいしい話があるわけがない」

と、その価格で提供する理由を調べようとしますか?

相場より安い土地には、

・地盤が弱い

・工場や鶏舎など、騒音やニオイの原因になる建物が近い

・旗竿地など、出入りや使い勝手が不自由な立地

などのように、何らかの理由があります。

上記は、多くの方が納得する理由でしょう。

その他に、人によって受け止め方が違う物件があります。

それは、『心理的瑕疵物件』です。

心理的瑕疵とは、

・過去に事故や自殺があった

・近所で死亡事件などがあった

・近所に暴力団事務所や風俗営業等の店がある

・近くにお寺やお墓などがある

などのように、人によって

「怖い、気持ち悪い、縁起が悪い、なんかイヤだ」

「それが事実なら、この土地に住みたくない」

と判断するような要因のことです。

例えば、売地の隣が墓地の場合、

「静かだし、日当たりも風通しも最高!」

と好意的に捉える人もいれば、

「昼間でも一人で留守番したくない。夜はなおさら…」

と、想像するだけで青ざめる人もいることでしょう。

また、ゴミステーションや病院などが近くにある場合、

「利便性が良くて助かる」

と言う方もいれば、

「悪い気が集まりやすいから、風水的にちょっと…」

と否定的な方もいます。

その心理的瑕疵についての捉え方は、人それぞれです。

もしかしたら皆さんも、家族の中で肯定派と否定派に別れることがあるかもしれません。

そんな時は、ぜひ否定派の考えを聞いてあげてください。

たびたびお話していますが、家づくりは、家族がより幸せに暮らすことが目的です。

ならば、家族が不安や恐怖を感じる土地に新築するのは、あまりに気の毒ではないでしょうか。

まずは不安や恐怖の理由を知り、解決できるなら解決してあげましょう。

もし解決が難しいなら、その土地には縁が無かったと割り切り、より良い土地を探した方が禍根を残さないかもしれません。

なお、過去の事故や事件をどの程度まで話すかは不動産会社によって判断が異なるようです。

恐らく、新聞に載るような凄惨な事件や事故なら、多くの人にとって心理的瑕疵の要因になるでしょう。

しかし、それ以外の場合は不動産会社の判断次第です。

そういえば、かつて転勤族だったスタッフは、競売で落札された一戸建てを借りていたことがあります。

そのためか、入居後に複数の借金取りが訪ねてきて驚いたとか。

「本当は、〇〇さんの知り合いじゃないんですか?」

「この家の管理人は、〇〇さんの連絡先を知ってるんじゃないですか?」

と強面の男性に聞かれるのは、かなりの恐怖体験だったようです。

結局、落札した管理人自身も競売までの経緯は知らず、そのまま放置している間に、いつしか借金取りも来なくなりました。

最近になって

「あの物件って、契約前に心理的瑕疵の説明をすべきだったのでは?」

と気づきましたが、そんな体験をするまでは物件の履歴に関心が無かったそうです。

皆さんには、上記のような心理的瑕疵物件のほかに、

「こんなところには住みたくない」

という条件はありますか?

現存する施設ならグーグルマップ等で確認できますが、その他の内容については、その土地を扱う不動産会社に確認するしかありません。

心理的瑕疵が原因で、訴訟等に発展した事例は少なくありません。

余計なトラブルを避けたい場合や、周辺の土地よりお買い得価格に設定されている場合は、その理由を業者に確認するか、自分で履歴等を調べておきたいですね。

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